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21.05.08

「人生にムダなことなんて一つもない」の本質

よく「人生にムダなことなんて一つもない」ということがある。私もこの言葉をよく使うが、この言葉の本質を考えてみる。 本質を考える上で、この言葉を結果論的視点で捉えることと、意図的視点で捉えることの差を考えてみたい。 まず、結果論的視点での捉え方であるが、色々な出来事があって、人生を振り返って、「人生にムダなことなんてなかったよね」というのは「結果的にムダではなかった」という結果論で終わってしまうというもの。例えば、「結果的にあの時あの経験があったからこれに活きた」というのはまさに「後から判明型」で結果論的視点での捉え方である。 これに対して、意図的視点での捉え方は、「この行動はこれらの効果につながりそうだからやる価値がある。だから能動的に行動に移して意図的に想定した効果を狙っていこう」というもの。結果論的視点との大きな違いは自分で意図的に行動(打ち手)と効果の連鎖を組み立てているということ。 人はどうしても目先の利益につながるかどうかで物事を判断してしまう。ここに大切な考え方のポイントが潜んでいる。短期的な効果(利益)だけを対象とするのではなく、中長期的な効果(利益)も視野に入れ、短期・中期・長期の時間軸で行動の効果を洗い出せるかどうかが重要である。つまり、「この行動が短期的、中期的、長期的にどのような効果につながるか?(あるいは意図的にどのような効果につなげるか?)」を考え、意図的、能動的に好循環のストーリーを組み立てていく。そして、一つの行動(打ち手)でできるだけ多くの効果を得るべく、一石二鳥、一石十鳥、一石百鳥となる行動(打ち手)を考え、実行していく。この思考があるかないかで人生の豊かさは大きく変わってくる。よく、ポジティブシンキングというが、ポジティブシンキングの人は無意識にこの思考方式をとっている。だから、行動(打ち手)が効果成果につながる確率が高くなる。ことの成り行きを「運」だけに任せていると得られる効果成果は小さいが、意図的なストーリー思考を心掛ければ得られる効果成果は必然的に大きくなる。
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